皆さんは今の日本の”起業”に対する意欲がどの程度だかご存知でしょうか?
このブログ内でも何度か”起業”について触れてきましたが、今回は少し掘り下げて”起業意欲”にフォーカスしてお話したいと思います。
日本の起業意欲とは?
人材サービス会社のランスタッド(東京・千代田)が世界33カ国・地域で実施した労働者の意識調査によると、なんと日本の労働者の69.9%が「起業したいと思わない」と答えているということです。
この数字は、今回調査にあたった33カ国・地域の中で日本が最下位とのこと。
日本の起業意欲の低さは想像以上のものでした。
もっと細かく見てみると、日本は「スタートアップとして働きたいか」の質問に対しても圧倒的に平均を下回る数字で”NO”と言っているのが現状です。
日本と世界の起業に対する考え方の違い
ちなみに、
「起業したいと思わない」
という問いに”YES”と返答をした人の世界平均は53.1%となっています。
起業意識の低さは最下位の日本に続き、ノルウェー、チェコ、デンマーク等が上がってきています。
このおよそ20ポイントの差は日本ならではの特性を孕んだ結果なのだと思います。
これは、その数字だけでは表せない何か大きな要因があるように感じてなりません。
さらに見てみると、
「この国は起業するには良い国だ」
との質問に、日本は20%程度しか同調の返答がなく、これも世界的に見ると最下位の結果だそうです。
ご存知の通り、米国、インド等は「起業に適した国」として高い評価がある代表国と言われています。
国単位のお話になると、我々個人ではどうにもならないポイントも多いので、日本の国としての起業に対する環境作りが不十分だとしか言えない面もあるかと思います。
もちろん個人的に、大前提として”起業”=”正義”のような考えは全く持っていません。
ただ、世界情勢の視点から見て、昔当たり前とされていた”終身雇用”が制度として崩壊している昨今で、ここまでまだ会社に依存していきたいという労働者の割合が多いのは少し危機感を感じてしまいます。
少し言い方が悪いかもしれませんが、日本は色々な意味で”平和ボケ”しているとさえ思ってしまいます。
時代は変わり、昔よりも個の力が重要視される世の中になってきていると思っています。
そんな中でいつまでも周りに頼っていては万が一の時に対応が出来なくなってしまうのは目に見えています。
今回の調査結果によるこの数字はそんな不安をさらに強くさせるものだったように感じます。